吐き気と嘔吐、下痢、腹痛、発熱、倦怠感。これって【ノロウイルス?】

ノロウイルス】は、急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種です。
特に冬季に多く発生し、食中毒の原因としても知られています。

【なぜ冬にノロウイルス(感染症)が流行するの?】

〈温度の低さ〉
ウイルスや細菌は低温、低湿度を好みます。
冬は夏よりも長く生存 でき感染力が強くなります。

〈空気の乾燥〉
空気が乾燥していると、咳やくしゃみの飛沫が小さくなり、ウイルスが より遠くまで飛びます。
そのため一度の「咳や」「くしゃみ」で感染範囲が拡大します。

〈寒さで人の体温が下がる〉
人の体温が下がるとウイルスや細菌へ対抗する免疫力が落ちます。
水分摂取量も減るため、喉や気管支の粘膜が乾燥し ウイルスに感染しやすい状態となります。

【ノロウイルスの特徴は?】

・ノロウイルスは非常に感染力が強い

・少量のウイルスで感染する(10〜100個程度)

・ヒトの腸内で増殖し、糞便や嘔吐物を通じて感染が広がる

・食品や水を介した感染、飛沫感染、接触感染が主な感染経路。

【ノロウイルスの症状は?】

〈吐き気と嘔吐〉最も一般的な症状。特に子どもに多い

〈下痢〉水のような下痢が頻繁に出る

〈腹痛〉胃の不快感や激しい腹痛を伴うことがある

〈発熱〉軽度の発熱(37.5〜38℃程度)が見られる場合もある

〈全身の倦怠感〉疲労感や筋肉痛、寒気を感じることもある

【ノロウイルスの原因は?】

〈汚染された食品や飲料の摂取〉
・生の牡蠣や二枚貝などの海産物は、ノロウイルスに汚染されやすい

・調理や洗浄が不十分な食品を食べた場合も感染リスクが高まる

〈感染者の嘔吐物や糞便からの接触感染〉
・感染者が触れた物や表面(ドアノブ、トイレの便座など)を介してウイルスが広がる

・嘔吐物や排泄物を適切に処理しないと、飛沫が空気中に拡散することもある

〈人から人への感染〉
・家族内や施設内(学校、病院、老人ホーム)での密接な接触により、感染が広がる

・感染者が調理した食事を介してもウイルスが広がることがある

〈飛沫感染〉
・感染者の嘔吐時に飛び散ったウイルスが空気中に漂い、それを吸い込むことで感染

【ノロウイルスどうすればいいの?】

〈手洗いの徹底〉
石けんと流水で十分に手を洗う。

〈食品の加熱〉
85〜90℃で90秒以上加熱するとウイルスが不活化される。

〈適切な消毒〉
塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)を使用。

〈汚染物の処理〉
嘔吐物や糞便を適切に処理し、清掃時には使い捨ての手袋やマスクを使用する。

ノロウイルスへの感染を防ぐためには、衛生管理の徹底食品の適切な取り扱いが重要です。