「身体が痛くなるのは加齢のせい?」「それは、身体の変化や疾患のせいかも!」

【高齢になると、あちこち身体が痛くなるのは何故ですか?】

〈関節や軟骨の変性(変形性関節症)〉
年齢とともに関節の軟骨がすり減り、クッションの役割が低下することで、骨同士が直接擦れやすくなり、痛みが生じます。

特に膝や腰、肩などの関節で起こりやすいです。

〈筋力低下と筋肉のこわばり〉
加齢によって筋肉量が減少し、柔軟性も低下するため、体を動かしたときに痛みを感じやすくなります。

また、血流が悪くなることで筋肉のこりや張りが発生し、痛みにつながることもあります。

 〈神経の変化(神経痛やしびれ)〉
加齢とともに神経が圧迫されたり、神経の伝達が低下したりすることで、慢性的な痛みやしびれが発生します。

代表的なものには坐骨神経痛や脊柱管狭窄症などがあります。

〈 骨粗しょう症と骨折リスク〉
骨の密度が減少することで、骨がもろくなり、小さな負担でも骨折しやすくなります。

特に背骨の圧迫骨折は気づかないうちに起こり、慢性的な腰痛の原因となることがあります。

〈血流の悪化(冷えによる痛み)〉
加齢による血管の硬化や運動不足が原因で血流が悪くなり、筋肉や関節に十分な酸素や栄養が届かなくなると、こりや痛みを感じやすくなります。

特に冬場に痛みを感じる高齢者が多いのはこのためです。

〈心理的要因(ストレスやうつ)〉
ストレスや不安、うつ病などの心理的な要因が、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。

特に高齢になると、社会的なつながりの減少や孤独感が影響することもあります。

〈炎症性疾患(リウマチなど)〉
関節リウマチなどの自己免疫疾患では、関節の炎症が原因で痛みが生じます。

特に朝起きたときに関節がこわばる場合は、リウマチの可能性もあります。

【高齢で身体の痛みを予防するには、どうすればいいですか?】

〈適度な運動を習慣にする〉
運動不足は筋力低下や関節の硬化を招き、痛みの原因になります。

無理のない範囲で毎日少しずつ体を動かすことが大切です。

〈体を冷やさない(血流を良くする)〉
血流が悪くなると筋肉がこわばり、痛みを感じやすくなります。

特に寒い時期は体を温めることが大切です。

〈正しい姿勢を意識する〉
姿勢が悪いと、関節や筋肉に余計な負担がかかり、痛みの原因になります。

〈食事で骨と筋肉を強くする〉
体を支える骨や筋肉を強化する栄養素をしっかり摂りましょう。

〈ストレスをためない(心の健康も大事)〉
ストレスや不安は痛みを悪化させる原因になります。

趣味や交流を大切にして、リラックスする時間を作りましょう。

〈定期的な健康チェックを受ける〉
痛みの原因には病気(関節リウマチ・骨粗しょう症・脊柱管狭窄症など)が関係していることもあります。

早めに診断・治療を受けることで、痛みを予防・軽減できます。