【つま先が上がらず転ぶのは何故?】「それは主に、身体的・神経的な問題が考えられます。」

つま先が上がらず、転倒しそうな高齢女性のイラストです。

【つま先が上がらないのは何故?】

✅ 1. 前脛骨筋の筋力低下
つま先を上げる(足関節背屈)ための主な筋肉は前脛骨筋です。
加齢や運動不足、長期の安静などでこの筋肉が弱ると、つま先がうまく上がらず、歩行時に引っかかって転倒しやすくなります。

✅ 2. 神経の障害(腓骨神経麻痺など)
総腓骨神経
が障害されると、「下垂足(フットドロップ)」が起こり、足を持ち上げる動作が困難になります。
原因:
膝の外側への圧迫(長時間の正座や痩せすぎ)
腰椎のヘルニアや脊柱管狭窄症で神経根が圧迫される
脳梗塞後の片麻痺

✅ 3. 歩行時の姿勢やパターンの異常
高齢者や運動機能が低下した人では、歩幅の減少・足の引きずりが見られ、つま先が床に接触しやすくなります。
この場合、筋力というよりも全体のバランスや運動制御の低下が原因。

✅ 4. 靴の問題
足に合っていない靴(特につま先が引っかかりやすい形状)を履いていると、転倒のリスクが高まります。

【つま先が上がらないセルフチェック法】

つま先を上げ下ろししているイラストです。

1. つま先上げテスト(椅子に座って)
椅子に座り、両足を床につけます。
膝を曲げたまま、かかとを床につけたまま、つま先だけを持ち上げる
右と左で上がり方に差がないか、力が入らない方がないか確認。
片方が上がりにくい・力が入らない→筋力や神経の問題の可能性

2. 歩行チェック
2〜3メートルほど歩いて、誰かに歩き方(特につま先の動き)を見てもらう
つま先が引っかかっていないか、歩幅が極端に狭くないか、足音が「パタン」とならないかチェック。
つま先が床に引っかかる、パタンと音がする→下垂足や筋力低下の可能性

【つま先が上がらない!どうすればいいの?】

つま先を上げ下ろし運動をしているイラストです。

🔸 1. つま先上げ運動(前脛骨筋強化)
椅子に座って、両足のつま先を同時に上げて3秒キープ → ゆっくり下ろす。
10回×2〜3セット/日
▶ ポイント:かかとは床につけたまま

🦵 前脛骨筋の位置と役割

前脛骨筋のイラストです。

🪑 座ってできる足首の背屈運動
椅子に座った状態で、足首を上下に動かす運動です。この運動は、前脛骨筋を強化し、つま先を上げる力を養うのに効果的です。

🦶 足首の背屈と底屈の動き
足首の背屈(つま先を上げる)と底屈(つま先を下げる)を繰り返すことで、足首周りの柔軟性と筋力を高めます。

🧘‍♀️ 足首回しストレッチ
椅子に座った状態で、足首をゆっくりと回すストレッチです。これにより、足首の可動域が広がり、柔軟性が向上します。

🏃‍♂️ かかと歩き
かかとだけで歩く「かかと歩き」は、前脛骨筋を効果的に鍛える運動です。バランス感覚も養われ、転倒予防につながります。

前脛骨筋を鍛えるかかと歩きのイラストです。