【ターミナルケアとは何ですか?】目的・対象・主な内容などを紹介します。

「ターミナルケア」とは、人生の最終段階にある患者さんに対して行うケアのことです。
つまり、治すことを目的とする医療ではなく、残された時間を「その人らしく、安らかに過ごす」ためのケアです。

ターミナルケアの高齢男性が家族に見守られているイラストです。

🟦ターミナルケアの目的

🔹痛みや苦しみなどの 身体的苦痛を和らげる

🔹不安や恐怖などの 心のケアを行う

🔹本人や家族が 納得して最期を迎えられるよう支援する

🟦ターミナルケアの対象

🔹がんや難病など、治療によって回復が難しい状態の方

🔹余命が限られた方(一般的には「終末期」と呼ばれる段階)

🟦ターミナルケアの主な内容

🔹身体的ケア
 痛み、息苦しさ、吐き気などの症状を緩和する(緩和医療)。
🔹心理的ケア
 不安・恐怖・孤独感などに寄り添う。
🔹社会的ケア
 家族や介護者への支援、在宅療養の調整など。
🔹スピリチュアルケア
 「生きる意味」「死への思い」などに寄り添う。

    🟦ターミナルケアの場所

    🔹病院(特に緩和ケア病棟)

    🔹介護施設

    🔹自宅(在宅ターミナルケア)

    🌿 家族ができるターミナルケアのサポート

    ターミナルケアの高齢男性が家族と「にこやかに」話をしているイラストです。

    🌿そばにいること・話を聞くこと

    🔹一番大切なのは「そばにいる時間」です。

    🔹無理に励ましたり、何かを言おうとしなくても大丈夫。
    ただ静かに寄り添うだけでも安心感を与えます。

    🔹本人が話したい時には、否定せずに耳を傾けることが大切です。

    🌿本人の気持ちを尊重する

    🔹「どこで過ごしたいか」「どんな治療やケアを望むか」など、 本人の希望をできるだけ尊重します。

    🔹たとえ自分の思いと違っても、本人の選択を受け入れる姿勢が支えになります。

    🌿安心できる環境を整える

    🔹静かで落ち着いた環境づくり(照明・音・温度など)。

    🔹好きな音楽や香り、写真など、「その人らしさ」を感じられる工夫も効果的です。

    🔹在宅の場合は、介護・医療チームと連携して負担を減らしましょう。

    🌿体のケアを手伝う

    🔹口や皮膚のケア、手足のマッサージ、体位の調整など、 看護師や介護スタッフに教わりながら行うとよいです。

    🔹本人に「触れる」こと自体が安心感になります。

    🌿医療・介護スタッフと協力する

    🔹困ったときは一人で抱えず、医療チーム(医師・看護師・介護職・ソーシャルワーカー)に相談しましょう。

    🔹定期的な話し合い(カンファレンス)で、ケアの方向性を共有することが大切です。

    🌿家族自身の心と体を守る

    🔹介護や看取りは心身に大きな負担がかかります。

    🔹家族も休む・相談する・助けを求める勇気を持ちましょう。

    🔹感情が揺れるのは自然なことです。
    悲しみ・怒り・迷いも無理に抑えなくて大丈夫です。

    🟨ターミナルケアまとめ

    ターミナルケアの高齢女性のイラストです。